
Excelの関数って数百種類もあるけど、結局どれを覚えればいいの?

職場にもよりますが、よく使われている関数を主に知っておくといいです。
覚えるというよりも、本ブログ記事のような説明を見て使えるくらいの理解度があればいいと思います。

実際私も、調べながら使うこともありました。
大事なのは、「道具の存在を知ること」、「説明書があれば使えること」が大事です。
では今回は、主なExcel関数(道具)を紹介していきます。
ここで紹介するのは、数百ある関数やスキルの中から「現場で実際に残業を減らした汎用性の高い19個」を選出いたしました。理論上便利な関数ではなく、私が修羅場で使った順に並べています
筆者紹介(簡易版)
私は元公務員(学校事務)で、月平均100時間・最大150時間を超える残業を経験しました。そこから「このままじゃダメだ」と独学でExcelを学び、最終的には業務改善の研修講師を任されるまでになりました。
一番の実績は、事務員3名で2日かかっていたデータ集計を、Power Queryで1人・30分に短縮したことです。
ここで紹介するのは、数百ある関数の中から「現場で実際に残業を減らした19個」だけ。しかもレベル1→2→3の階段順に並べたので、今の自分の位置から読み始められます。
まず結論:あなたはどのレベルから?
レベル1|関数をほぼ使ったことがない
IFと条件付き集計だけで、ヒューマンエラーが少なくなります。
レベル2|VLOOKUPを使えるレベル
日付の自動化とXLOOKUPで「探す・数える・締め切り管理」が自動になります
レベル3|もっと先へ行きたい
マクロとPower Queryは、職場で「あの人に聞けば何とかなる」と言われる領域です
🔰 レベル1|まずはここから:事務の基本7選
① すべての土台:Excel関数の「言語ルール」
関数でつまずく原因の9割は、関数そのものではなく「セルの名前・要素の区切り・カッコ」というルールの理解不足です。
私が独学で最初に突き当たった壁でもあります。
関数が初めての人は、必ずここから読んでください。
② IF関数|「もし〜なら」をExcelに任せる
専用記事に先がけて、ここで覚えてしまいましょう。
IF関数は「条件によって表示を変える」関数で、事務作業の最頻出です。
=IF(B2>=80, "合格", "不合格")
意味は「もしB2が80以上なら合格、そうでなければ不合格と表示」。
たったこれだけで、目視チェックと手入力が消えます。
「在庫が10を切ったら”要発注”」「期限を過ぎたら”超過”」
あなたの職場の”目で見て判断している作業”は、ほぼIFに置き換えられます。
そしてIF関数とセットで必ず覚えたいのが、エラー表示を隠すIFERROR関数。事務の定番3つをまとめた記事がこちらです。

③ AND・OR関数|複数条件の判定を自由に
・AND関数 :条件Aと条件Bを両方満たしたら
・OR関数 :どちらか1つでも満たしたら
また、IF関数と組み合わせることで、複雑な判定も一発になります。

④ SUMIF関数|条件に合うものだけ合計
「A商品の売上だけ合計したい」とき、セルを1つずつクリックして足していませんか? 条件に合わせた合計を出すのは、SUMIF関数の仕事です。

⑤ COUNTIF関数|条件に合うものだけ数える
「80点以上は何人?」「”未提出”は何件?」
条件に合ったデータの数えるのはあなたの目ではなく、COUNTIF関数の役目です。

⑥ SORT関数|並び替えを自動化する
「並び替え」ボタンを毎回押すのは今日で終わり。
SORT関数なら、元データが更新されるたびに自動で並び替えが反映されます。

⑦ RANK.EQ関数|順位づけを自動で、同点処理もおまかせ
成績や売上の順位を手作業の並び替えで出すと、同点処理でミスが出ます。RANK.EQ関数ならSROT関数は不要・同点は自動で同順位です。

⚡ レベル2|実務効率化:残業を直接減らす6選
事務作業の悩みは、突き詰めると「日付」と「突き合わせ」に行き着きます。レベル2はここを潰します。
⑧ 月末の最終営業日を自動取得(WORKDAY・EOMONTH)
支払いは月末営業日まで!!
この月末営業日を毎月カレンダーとにらめっこして調べていませんか?
関数なら土日も祝日も考慮して一発です。公務員時代、他部署あての締め切り表づくりで一番使った計算です。

⑨ 納期までの残り日数を自動計算+期限警告
「納期、気づいたら明日だった…!」を仕組みで防ぎます。
今日から納期までの経過日数・残り日数を自動計算し、残り3日を切ったらセルが赤くなる警告までセットで作れます。

⑩ XLOOKUP|VLOOKUPの上位互換、実務で検証済み
2つの表の突き合わせはVLOOKUP関数が定番でしたが、列の順番を変えると壊れる弱点がありました。XLOOKUP関数はその弱点を全部潰した上位互換。
実務でどう違うのか、5つの差を検証しました。

⑪ TEXTSPLIT|1セルに詰まったデータを一括分割
CSVを貼り付けたら1セルに全部入った、氏名を姓と名に分けたい——手作業の「切り取り・貼り付け」は今日で卒業です。

⑫ CHOOSECOLS/CHOOSEROWS|必要な列・行だけ抜き出す
巨大な元データから報告用に特定の列だけ取り出すとき、コピペだと元データが更新されるたびにやり直し。関数なら抜き出した表が自動で追従します。

⑬ SORTBY|複数条件の並び替えを自動化
レベル1のSORTの強化版です。「部署順→入社年月順」のような複数条件の並び替えを、元データを一切触らずに別の表として自動生成できます。

🚀 レベル3|自動化・上級:同期と決定的な差がつく6選
ここから先は「知っている人がほとんどいない」領域です。逆に言えば、ここを使えるだけで職場で頭ひとつ抜けます。
⑭ INDIRECT|複数シートのデータを1枚に集約
「シートが月ごとに分かれていて、集計が地獄」という職場の救世主。文字列でセル参照を作れるので、シート名を切り替えるだけで参照先が動的に変わる集計表が作れます。

⑮ LET関数|長い数式を読みやすく、修正しやすく
数式が長くなりすぎて自分でも読めない——そんな複雑な数式に”名前”を付けて整理できるのがLET関数。数式のメンテナンス時間が劇的に減ります。

⑯ LAMBDA関数|自分だけのオリジナル関数を作る
毎回コピペしている長い数式、実は「自作関数」として登録できます。Excelの裏エースです。

⑰ Power Query|3名2日の作業が1人30分になった本命
人ごとにバラバラな形式で提出されるデータの集約。私の現場ではこれが最大の時間泥棒でしたが、Power Queryの導入で事務員3名×2日 → 1人×30分になりました。この記事の中で1つだけ選ぶなら、これです。

⑱ 連続印刷マクロ|印刷・PDF化を1クリックで
宛先だけ差し替えて何十枚も印刷する帳票作業、マクロなら1クリックです。コピペで使えるコード付き。

⑲ Excel×Outlookメール自動化|定型メールの一括送信
名簿を見ながら1通ずつメール作成、コピペミスや宛先間違いにヒヤヒヤ——ExcelとOutlookを連携させれば一括送信できます。

🗺️ どこから手を付けるか迷ったら:戦略の総まとめ
個別のテクニックではなく「自分の職場のどの作業から潰すべきか」という戦略編はこちら。ゼロ予算・未経験から月20時間以上の残業を削減した実践記です。

💡 補足:あなたのExcelで使えない関数があったら
この記事の関数の一部(XLOOKUP・TEXTSPLIT・SORT・LETなど)は、Office2021以降またはMicrosoft 365で追加された新関数です。「入力してもエラーになる」場合はバージョンが原因かもしれません。

📚 全記事リスト|目的別にもっと探す
厳選から漏れた関数も、実務では場面次第で主役になります。ジャンル別の全記事リストです。
日付・時間をもっと 営業日数・休日除外の納期計算まとめ/出勤・退勤から勤務時間を自動計算/誕生日から年齢・年代を自動判定/日付・時刻の基本8関数/SEQUENCEで日付・連番を一瞬生成
検索・参照をもっと VLOOKUP vs XLOOKUP決定戦/XLOOKUPの基本/XMATCHで位置検索/INDEX×MATCH完全マニュアル/MATCH関数の基礎/INDEX関数の基礎
抽出・整形をもっと FILTER×SORT×AND/ORの複合技/FILTER×AND/ORで複数条件抽出/UNIQUE×FILTERで動的名簿/FILTER×SORTの基本/SORT×FILTERでブログ記事整理/UNIQUEで重複消去/TEXTJOINで複数セル結合/VSTACK・HSTACKで表を合体/DROP・TAKEで部分抽出/RANDARRAYでランダムデータ生成/TEXTSPLITの基本
集計・基礎をもっと COUNT3兄弟の使い分け/RANK関数の基本/MAX・MINで最大値・最小値/文字列操作の基本4関数
自動化をもっと ハイパーリンクでシート目次を作る
💰 そのExcelスキル、社内で消費して終わりにしますか?
最後に1つだけ。私はこのスキルを「残業を減らす道具」として身につけましたが、振り返るとExcelスキルは社外でもお金になる資産でした。
道は2つあります。
① スキルを副業に変える:データ入力・集計・表の整形といったExcel案件は、クラウドソーシングで常に募集されています。レベル2まで使えれば、十分に戦えます。
② 残業だらけの環境ごと変える:私自身、月130時間残業の職場から転職してこのブログを書いています。スキルを磨いても評価されない職場なら、評価される場所に移るのも立派な戦略です。
よくある質問
Q. 結局、最初の1つはどれを覚えるべき?
関数が初めてならIF関数です。「条件で表示を変える」という関数の基本思想がそのまま学べます。実務で表の突き合わせが多いなら、XLOOKUPから入るのが近道です。
Q. 関数とマクロ(VBA)、どちらを先に学ぶべき?
個人的には、関数が先がいいです。汎用性が高くハードルが低いため、よく使われています。
部署内で使うなら関数が主。まずは、他の人と同じレベルになりましょう。
基本、レベル1〜2だけで完結します。それからVBAや「印刷」「メール送信」のような操作系だけ、マクロ(⑱⑲)の出番です。
Q. 古いExcelでも使えますか?
レベル1のIF・AND/OR・SUMIF・COUNTIF・RANK.EQや、⑧⑨⑭⑱⑲は古いバージョンでも使えます。SORT・XLOOKUP・TEXTSPLIT・LET・LAMBDAなどはOffice2021以降またはMicrosoft 365が必要です。詳しくは補足セクションのリンクをご覧ください。
Q. 覚える順番はありますか?
レベル1→2→3の順がそのまま学習ロードマップです。ただし「自分の職場で一番時間を食っている作業」のジャンルがあるなら、そこから手を付けるのが最短ルートです。
まとめ:関数は「全部」じゃなく、階段を1段ずつでいい
- レベル1(IF・条件付き集計・並び替え)だけで手作業の半分は消える
- レベル2(日付の自動化・XLOOKUP)で残業が目に見えて減る
- レベル3(Power Query・マクロ)は3名2日→1人30分の世界
- 身についたスキルは、副業・転職という形で社外でも資産になる
私が月150時間の残業から抜け出した出発点は、たった1つの関数でした。
あなたも、今日この中の1つから始めてみてください。

