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投資商品ごとの違い|投資信託・債券・不動産・金・暗号資産をどう扱うか

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 「投資」と一口に言っても、選択肢はいくつもあります。
投資信託、債券、不動産、金、暗号資産。どれも「お金を増やす方法」として名前が挙がるものです。
 ではなぜ、『かぶたし(高配当株を軸に少額ずつ買い足す長期投資)』では高配当株を主軸にし、投資信託も積み立てていくのか。
この記事では、それぞれの特徴と、理由をお話しします。

ユウタ
ユウタ

正直、全部やったほうが分散になるんじゃないの?

 その考え方も一理あります。
ただ、この記事を読んでいるあなたも私も、投資に使える時間や、勉強できる量にも限りがあります。
だからこそ、自分が中身を説明できるものだけを持つと決めました。
ここから話すのは、その線引きの話です。

結論:NISAをフル活用し高配当株をメインに、投資信託を積立

 先に、私の考えをまとめます。

商品配当金
(定期収入)
維持費自分で
判断できるか
立ち位置
高配当株◯ 年1〜2回◯ かからない◯ 決算書等で判断主軸
投資信託△ 分配金という名前で出るものもある△ 運用手数料がかかる◯ 指数を選ぶだけ推奨
債券◯ 利息◯ かからない◯ 分かりやすい推奨しない
不動産◯ 家賃✕ 常にかかる✕ 専門性が高い推奨しない
金✕ ない△ 保管・手数料△ 相場次第推奨しない
暗号資産✕ ない△ 取引所次第✕ 判断材料が乏しい推奨しない

 ちなみに、『かぶたし』で推奨しないから「悪い商品」という意味ではありません。
全ての投資商品に、良し悪しがあります。
『かぶたし』では定期的な不労所得を得られるか、参入ハードルが低いか等総合的に判断し決めています。


 投資信託

 投資信託は、たくさんの人からお金を集めて、運用のプロが何百社もの株にまとめて投資してくれる商品です。
 果樹園でいえば、すでに整備された大きな共同農園に出資するイメージです。品種選びも日々の交換も、農場長がやってくれます。

なぜ、現金が入らないのに使うのか

 ここで矛盾を感じた方がいるかもしれません。配当を軸にすると言いながら、配当の入らない投資信託も使っている。なぜか。

答えは、NISA制度をフル活用するためです。

 新NISAの生涯投資枠は1,800万円ですが、このうち成長投資枠として使えるのは1,200万円までと決まっています。個別株を買えるのは成長投資枠だけなので、高配当株だけで埋めようとすると、残りの600万円分は余ってしまうのです。
そこで、積立枠で買える投資信託を買い、入学費用や老後資金などの必要な時に売ることで、非課税で得られるようになります。

NISA枠生涯の投資上限買えるもの推奨する使い方
成長投資枠1,200万円個別株・投資信託など高配当株
つみたて投資枠合計1,800万円まで条件を満たす投資信託インデックス投信

 私の理想の配分は、成長投資枠1,200万円・つみたて投資枠600万円です。年間で言えば、成長投資枠240万円とつみたて投資枠120万円を使い切り、それでも余裕があれば特定口座で高配当株を買う。これが、いまの私が考えるフル活用です。

 もちろん、いきなりこの金額を出せる人は多くありません。ただ、制度の内容を知っているかどうかで、より自分にとってよい判断ができると考えています。

NISAの投資限度額を詳しく解説した記事へ

投資信託は、売買することで利益を得る資産

 高配当株が果実を収穫する木なら、投資信託は木そのものを育てて、必要なときに売る資産です。持っているあいだ、基本的に手元には1円も入ってきません。
※分配金という形で、配当金のように定期的にお金が入ってくる商品(銘柄)もあります。

 ですが、株と同じで流動性が高く、長期的に見て資産を増やす投資商品であることで有名です。せっかくの非課税枠を放置する位ならば、家や車のような大きな支出があるとき、そして老後に高配当株より先に取り崩すとき用に、積立ててみると良いでしょう。

デメリット:運用手数料

 投資信託には、持っているだけで引かれ続ける手数料があります。
信託報酬といって、保有している資産の中から毎日少しずつ差し引かれていきます。

 金額は商品(銘柄)によって差が大きく、低コストのインデックス投信なら年0.08%前後。100万円で年800円ほどです。

 注意したいのは、分配金を出す商品ほど、この手数料が高い傾向にあることです。「毎月お金がもらえる」と聞くと魅力的に思えますが、その分配金は運用で増えた分だけでなく、自分が預けた元本から払い戻されている場合があります。


 債券

 債券は、国や企業にお金を貸して、決められた利息を受け取る商品(銘柄)です。満期が来れば、貸したお金が返ってきます。
 土地を貸して地代をもらうやり方です。収穫の心配はいりませんが、地代の額は預貯金よりも少し高め、株式よりも低めです。

 債券は、性質上元本割れのリスクが低いことが多いため、預貯金の上位互換として人気ではありますが、私は勧めません。
理由は、利回りと流動性の低さです。

利回り:上がったが、まだ低い

 まず前提として、いまの債券は「低金利の商品」ではありません。2024年1月に0.46%だった個人向け国債(変動10年)は、2026年9月募集分で1.95%まで上がりました。2年半で約4.1倍です。
 ですが、4.1倍になっても私が推奨する高配当株の税引き後約3%には届きません。
その為、下記表のように差が開きます。

税引前税引後
個人向け国債 変動10年1.95%1.55%
個人向け国債 固定5年2.24%1.78%
推奨する高配当株(特定口座)3.5%2.79%

 税引後で1%以上の差があります。そして決定的なのは、債券の利息は基本増えないということ。高配当株には業績により増配がありますが、国債の利率が勝手に上がっていくことはありません。

 「では利回りの高い債券を選べばいいのでは」と思うかもしれません。
ただ、利回りが高いものには高いなりの理由があります。それは、預ける期間がとても長いか、無担保で発行されているかです。
無担保の社債は、発行した会社が傾いたときに返してもらえる順番が後ろになります。地代は高いけれど、借り手が夜逃げしたときに、土地すらまともに返ってくるか分からない状態です。

流動性:必要なときに現金にできるか

 個人向け国債は、規定上発行から1年経てば途中で換金でき、元本も戻ってきます。
ただし、その際に直前2回分の利子(税引前)相当額×0.79685が差し引かれます。つまり、最初の1年は動かせず、期間満了していなければ1年を過ぎても直近1年分の利息を失うということです。社債にいたっては、途中で買い手がつくとは限りません。

 私は投資理由として、生活を豊かにすることや教育資金や老後資金などの費用に充てることを、推奨しています。趣味代に使う、配当金を生活費に充てる、家の頭金、子どもが進学する。つまり定期的に使うことやまとまったお金が必要になる場面を、想定して投資するのです。

 入学金が必要になったとき、わざわざ1年分の利息を捨てて現金化しますか?
高配当株や投資信託なら、平日にいつでも売れます。

 もちろん、株はそのときの株価で売ることになるので、含み損を抱えたまま手放す可能性もあります。「いつでも売れる」と「損せず売れる」は別の話です。だからこそ、生活防衛資金は投資に回さず、現金で確保しておくことが前提になります。

それでも債券を持つなら

 分散のために債券を持ちたいなら、債券を扱う投資信託をおすすめします。1本の商品でたくさんの債券に分散でき、特定の会社が破綻したときの影響を薄められるからです。

 ただし1点注意があります。債券インデックスはつみたて投資枠の対象外です。買うなら成長投資枠か特定口座になり、先ほどの「600万円を埋める」話とは別の枠を使うことということです。


 不動産

 不動産投資は、物件を買って人に貸し、家賃を受け取る方法です。
土地に貸し倉庫を建てて、借り手を探すようなものです。

私は推奨していません。理由は2つあります。

 1つ目は、始めるまでにかかるお金が大きいこと。
土地代、建物代、リフォーム代。1株から始められる株式とは、必要な最初の資金がまったく違います。

 2つ目は、不動産をもってからも出費があること。
管理費、修繕積立金、固定資産税、空室期間中のローン返済。賃料が入らない月でも、支出だけは止まりません。
また、築年数がたつごとに価値が下がります。

 私の知人に、アパートを2棟持っている方がいます。その方から修繕や空室の話を聞いているので、建物を維持するのにどれだけ手間と費用がかかるかは想像がつきます。
立地、築年数、法規制、周辺の人口動態、管理会社。判断に必要な知識の量も、株式とは桁が違います。
副業としても片手間にやるものではない、というのが私の判断です。


 金

 金は、金そのものに価値がある実物資産です。
企業のように倒産しませんし、不動産のように時間が経つごとに価値が下がることもありません。こういった、価値がどの国でもある程度保証されていることから、戦争が起こった時などの通貨不安の時に買われやすい性質があります。

売り方によっては、税金がかかる

 金の売却益は譲渡所得になります。年間50万円の特別控除があり、5年を超えて持っていれば課税対象は半分。ここだけ見ると悪くありません。

 ただし、1回の売却が200万円を超えると、買取業者が税務署に支払調書を提出する義務があります。隠せるという話ではなく、売り方を考えないと税金の扱いが変わってくる、ということです。

 もう1つ、見落とされがちな怖い点があります。購入時の計算書を紛失すると、取得費が不明として扱われ、売却額の95%が利益とみなされます。金そのものだけでなく、書類の紛失リスクもあるわけです。

買うときも自由ではない

 意外に思われるかもしれませんが、買いたい大きさで買えるとは限りません。

 500g未満の小さな地金には、1本あたり4,400円などの手数料が別途かかります。さらに近年の価格高騰を受けて、業者側が販売本数や銘柄に制限をかけている状況です。
実際、三菱マテリアルは本数制限を設けたうえで2026年5月から販売手数料を改定しましたし、カネツ商事も在庫や仕入れの状況によって希望数量に応じられない場合があると明記しています。

 証券口座なら1株から買えて、売りたい日に売れる。金はそうではありません。


暗号資産

 暗号資産は、ビットコインに代表されるデジタル上の資産です。
果樹園でいえば、まだ品種として確立していない、新しい苗だと私は見ています。育つかもしれませんし、枯れるかもしれません。そのため、私は現時点で推奨はしません。

法整備の途中である

 2026年3月に成立した税制改正で、国内の取引所で扱う一定の暗号資産については、売却益の税率が一律20%の申告分離課税になることが決まりました。ただし適用されるのは2028年1月からの見込みです。金融庁は、暗号資産を金融商品取引法の対象に移す法改正も進めています。

 つまり、いまはルールが大きく動いている最中です。
ルールが固まっていない分野には、それを利用しようとする人が集まります。SNSで「必ず増える」と勧めてくる相手や、実体のない取引所の話は、いまも後を絶ちません。ですので、参入は推奨しません。

利益が出るほど税金が高い

 2026年9月時点では、暗号資産の利益は総合課税です。給与と合算されるので、利益が大きいほど税率が上がり、最大で約55%になります。せっかく増やしても、半分以上が税金で消える可能性があるということです。

 2028年以降は変わる見込みですが、海外の取引所を使った場合や個人間の取引は、その後も総合課税のままです。また、株式の損失と相殺することもできません。

 将来性を否定しているわけではありません。ルールが固まってからの方がリスクが少ないのです。


『かぶたし』で高配当株を軸にする理由

 高配当株にも当然リスクはあります。減配もしますし、株価も下がります。
それでも主軸に置いているのは、次の3つが揃っているからです。

・定期的な収入:持っているだけで、年に1〜2回、現金が振り込まれる
・自分で判断できる:決算書の数字を基準に当てはめれば、素人の私でも選べる
・維持費がかからない:買ったあとは、管理費も修繕費も保管料もかからない

 どの品種を選ぶかは、[果樹の探し方|銘柄選定・購入・売却の基準]で詳しくお話ししています。


まとめ

・投資信託:NISAのつみたて投資枠を埋めるために投資する。大きな出費などの時に、切り売りして補填する役割。
・債券:利回りや流動性が低く、投資理由に合わないため、推奨しない。
・不動産と金:判断できるだけの知識や初期投資資金が高いなど参入ハードルが高いため、推奨しない。
・暗号資産:ルールがまだ定まっていないため、推奨しない。
・高配当株:定期的な収入があり、自分で判断でき、維持費がかからないため、推奨。

 大事なのは、自分で判断して自分に合った投資をすること。それが、リスクを減らし、暴落したときに慌てずに済む方法だと私は考えています。

※本記事は、私自身の運用方針を公開したものです。特定の商品の売買を推奨するものではなく、将来の利益を保証するものでもありません。金利・税制・各社の手数料は2026年9月時点の情報です。最新の内容は必ず公式情報でご確認ください。投資の最終判断は、ご自身の責任でお願いします。

>新NISA制度の有効活用法について見ていきましょう。

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